「綿」と言う字から「木綿(もめん)」を思い浮かべる方も多いようですが、「真綿(まわた)ふとん」の真綿は、蚕の繭(まゆ)からとれる自然繊維を手で引き伸ばしたものです。昔はこれを「わた」と呼んでいましたが、約600年前に木綿が輸入されるようになってからは、これと区別するために「真綿」と呼ばれるようになりました。おなじく繭からとれる糸を紡いだものが絹(シルク)ですから、真綿と絹は姉妹関係と言えます。
●1つの繭からとれる糸は1200m以上繭糸の横断図
セリシンを取り除くと、なめらかで美しい光沢のフィブロインが現れます。
タンパク質の一種であるフィブロインと、それをおおうセリシン(膠質)からできている繭の糸は、天然繊維の中で最も細く、柔らかくコシがあり、綿切れもほとんどありません。何と一つの繭から糸の長さは1200m以上になります。強く、軽く、保温性に優れた真綿は、古くから防寒具として重宝され、「ふとんわた」としても利用されてきました。
蚕を外敵や自然から守る働きをする繭の中は、乾燥しすぎたり、多湿になりすぎたりせず、適温を保ち、太陽の紫外線から蚕を守ります。その繭からとれる繊維には、とても優れた性質があり、天然素材の女王とも言われるゆえんです。
では、どのような特長があるのでしょうか。
人間の皮膚と同じタンパク質(18種類のアミノ酸)から構成されている真綿は、皮膚細胞を活性化させる作用があり、肌を美しく保ってくれます。このことから、化粧品や肌を保護する保健衛生的商品にも実用化されています。
ポイント いつもさわやか真綿には木綿の約1.5倍の吸湿性・放湿性があると言われています。寝ている時にかく汗も、すぐに吸湿し余分な水分を放湿しますから、ムレにくく、いつもさわやかです。
ポイント 寒い夜もあたたか真綿は熱伝導率が木綿や麻などに比べて小さく、繊維間の空気層により保温性に優れているため、お布団に中をふっくらと快い温度に保ってくれます。吸湿性・放湿性と相まって、一年を通して理想的な寝床内気象を作り出します。
ポイント アトピーの方にも安心化学繊維と違い、天然繊維なので静電気を起しにくく、チリやホコリを寄せ付けません。また、わた切れがほとんどないため、綿ほこりもほこりも立たず、抗菌消臭効果もあります。清潔で衛生的なのでアトピーなど皮膚疾患の方にも安心して使える最適な天然繊維です。
ポイント 安全・セーフティ合成繊維は、約200度で燃えて有毒ガスを発生しますが、シルクは300〜460度にならないと燃えず、有毒ガスを発生しません。 また、長く極細の繊維は結束力も強く、頑丈です。でも軽いので圧迫感はありません。
ポイント おだやか・リラックス真綿に触れることでストレスなどが緩和され、穏やかな寝心地でゆっくりリラックスできます。
このように優れた特長を持つシルク100%真綿掛ふとん。
中でもフジシンがおすすめするのが「入金真綿掛ふとん」です。
厳選された国産繭を丹念に延ばし幾層にも重ねた手わざの賜物「入金真綿掛ふとん」は日本の伝統を今に受け継ぐ眠りのための芸術品です。
生産地は福島県伊達郡保原町を中心とする一帯。400年の歴史を持つ製法で重要無形文化財の結城紬と同じ原料の袋真綿で製作されます。
① 練り 真綿づくりは、繭を煮る「練り」から始まります |
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② すすぎ 煮た繭にきれいな水をかけて冷やし、汚れを落とします |
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③ 真綿づくり たらいにきれいなぬるま湯を入れ、繭を延ばします。 約4〜5個の繭を重ねる真綿づくりは、古くから伝わる製法で伝統の技が今もいきづいています |
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④ 手挽き 一枚づつ丁寧に袋真綿を手で挽いていきます、それを何重にも重ね、真綿ふとんが完成します。 |
厳選された国産繭を丹念に延ばし幾層にも重ねた 「 真綿ふとん 」 は1㎏の掛ふとんを作るまでに繭玉を約3000個使用します。
約650枚の袋真綿を使いますが、 職人による手作業によるため、1日に2枚しかできません。
保温性、吸湿性、放湿性、かさ高性、フィット性、軽さなど、掛ふとんとして求められる性能をすべて満たしながら、肌にやさしい天然素材であることが魅力の真綿ふとん。健康維持や増進に役立つ寝具として大いに注目されています。
フジシンがおすすめする真綿ふとんは、
厳選された真綿だけを使用し、徹底した品質管理のもとで
作られているものばかりです。
毎日を美しくありたい。健やかにありたいと言う方。
是非、真綿ふとんをお試しください。
真綿ふとんを長く安心して使っていただくために、仕立て・打ち直しなど、専門店ならではのアフターフォローをさせていただいています。
眠りのことなら何でも気軽にご相談ください。